玄関ドアも断熱 意匠磨き  LIXIL vs YKKAP

建材大手のLIXILとYKKAPが高断熱の玄関ドアの開発に力を入れている。
樹脂製サッシが普及する窓に比べて断熱化が遅れていたが、政府がエネルギー消費量が実質ゼロの
「ゼロエネルギー住宅」の普及を打ち出す中、「家の顔」でもある玄関ドアへの注目度も高まってきた。
デザインや機能を進化させ、+αの要素も加えて消費者を取り込む考えだ。

【暗さや寒さ 潜在的な不満】
家を建てる際に思い入れが強いのは女性ならキッチンやトイレ、男性ならバスルームという場合が多く
玄関ドアまでは予算と関心が回りにくい。
リビングなどに比べ滞在時間が短いことも興味を呼ばない原因だ。
ただ、YKKAPが2015年にインターネット上で消費者400人にヒアリングをしたところ、
玄関が暗いという人は83%、ドアの断熱性能を高めたいという人は9割に上った。
日本は部屋毎の空調が基本で、部屋から玄関に続く廊下に出た途端、寒さを感じる住宅も多い。
建材大手はこうした潜在的な不満に訴えるとともに、鍵のいらない電子錠などの新たな機能や
デザイン性といった付加価値をPRすることで需要を掘り起こす考えだ。

次回から各メーカーの取り組みを連載します

2016/03/17